実はそうなんです

 私の名前は、母の憧れの女優さんからいただいた「あやこ」です。幼なじみは両親の名前を一文字ずつ組み合わせた「智花(ともか)」。同僚はきれいな満月の夜に生まれたので「美月(みづき)」。名前は両親からの一生モノのプレゼント。その名に恥じない毎日でありたいものですが、私の場合なかなかハードルが高いようです。

 さて、おなじみの「ヤクルト」。この名前にはどんな由来があるのかご存知でしょうか。1935年、「健康に役立つ乳酸菌を、人々の腸にとどけること」を目的とした乳酸菌飲料が、医学博士の代田稔(しろたみのる) によって誕生しました。この乳酸菌飲料に名前を付けるにあたり、彼は一冊の本を手に取りました。それは19世紀末に、ザメンホフというポーランド人が世界共通語としてつくった「エスペラント語」の辞書でした。

 この乳酸菌飲料が、いつか世界の人々の元へと広がっていってほしい。そんな願いを込めて。彼は、エスペラント語でヨーグルトを意味する「ヤフルト」を、言いやすくした造語で、「ヤクルト」と命名したのでした。…誕生から76年。ヤクルトの父・代田博士の願いは、今では世界32の国と地域へと広がり、毎日2500万人の人々の腸内にとどいています。

2009年8月掲載