ありがとう

 私、この春結婚することになりました。明日からはひと足先に新居での生活がスタート。今夜は両親に感謝をこめて、料理を作りました。「何があっても責任を持って、二人でやっていけ」と父。「とりあえず行っておいで」と母。これまでお酒が入った父から何度も聞かされてきた、私が生まれた日のこと。今夜はじっくり話してもらいます。

 そして母からは、先輩としてのアドバイスをもらわなくては。「家族みんなが元気に暮らせれば、それが一番。心掛けてきたのは、栄養バランスの良い食事を作ることくらいかな」とは、料理上手の母らしい。「でもね、体に栄養を入れることばかり考えてもダメなの。その栄養を受け取る腸がきちんと働いてくれないと。でしょ?」。確かに、言われてみればその通りです。

 わが家の冷蔵庫に、いつもあたり前のように入っていたヤクルト。それは「ヤクルト飲んだ?」が口ぐせの母から、毎日受け取っていた愛情だったということに、今改めて気がつきました。「明日からは私も受け継いでいこう!」と伝えると、「料理の方もね」と笑う母。「この味じゃ、ダンナが逃げちゃうぞ。たまには料理を習いに帰って来い」。不器用な父の愛情もしっかり受け取りました。

2011年4月掲載